日本では古くから四季を愛するとともに、季節ごとの催事や年中行事を大切にしてきました。
「寒中見舞い」や「暑中見舞い」など季節ごとに相手を気遣う便りがあります。
日頃なかなか会えない友人・知人、お世話になっている人やお客様に、安否伺いや、近況を報告する挨拶状です。
今回は、初めての方でも簡単に書ける「暑中見舞い」「残暑見舞い」の書き方について、ご紹介いたします!
暑中見舞いとは?
写暑中見舞いの「暑中」とは、二十四節気(にじゅうしせっき)でいう「大暑」中のことを指します。
暑中見舞いを送る時期としては、夏の土用の時期として知られる7月21日に入ってから立秋の8月7日頃までの間に暑中見舞いを出します。
なお、暑中見舞いを出す時期については所説ありますが、梅雨明けから立秋の8月7日頃までに出すと覚えておくと良いでしょう。
ちなみに、立秋から8月中に出すものは「残暑見舞い」になりますので覚えておきましょう。
暑中見舞いの書き方
暑中見舞いの書き方は、文頭に「暑中お見舞い申し上げます」を書くことから始まります。
基本的な構成は以下になります。
①挨拶
「暑中お見舞い申し上げます」とまずは大きめに書きます。
②時候の挨拶
「時候の挨拶」として「梅雨が明けて暑い日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか」と「暑さ」について述べて相手の健康を気遣う文章をいれます。
③近況
「おかげさまで、私は閉口しながらなんとか元気に過ごしております」などの「自身の近況」を伝えます。
④結びの言葉
自身の近況を伝えた後に「結びの言葉」として「暑さ厳しい季節が続きますので、くれぐれもお体を大切になさってください」などの文章で締めくくります。
⑤日付
最後に「日付」を書きますが、正確な日付は書かずに年号を書いて「盛夏(夏の一番暑い時期)」と書くようにしましょう。
なお、縦書きで暑中見舞いを書く際は、日付は数字ではなく漢字となりますので注意しましょう。
続いては、暑中見舞いの後に出す「残暑見舞い」についてご紹介いたします!
残暑見舞いとは?
「残暑見舞い」は立秋の8月7日から8月末までに出すのが「残暑見舞い」となり、暑中見舞いとは出す時期が違います。
また、暑中見舞いとの大きな違いとして暑中見舞いは「もっとも暑い時期」に見舞うことに対し、残暑見舞いは立春が過ぎた暦の上で秋を迎えても暑さが続くので「暑い時期が続いている時期」に見舞うものとなります。
残暑見舞いの書き方
残暑見舞いの書き方は、文頭に「残暑お見舞い申し上げます」を書くことから始まります。
主な構成は下記となります。
①挨拶
「残暑お見舞い申し上げます」とまずは大きめに書きます。
②時候の挨拶
「時候の挨拶」として「蒸し暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか」と相手の健康を気遣う文章をいれます。
③近況
「おかげさまで、私たちは元気に過ごしております」などの自身の近況を伝えます。
※相手との関係に沿う内容が望ましいです。
④結びの労い
自身の近況を伝えた後に「結びの言葉」として「残暑厳しき折、くれぐれもお身体にはお気をつけください」などの文章で締めくくります。
⑤日付
最後に「日付」を書きますが、正確な日付は書かずに年号を書いて「立秋(秋の兆しが見え始める時期)」や「晩夏(夏の終り頃)」と書くようにしましょう。
なお、縦書きで暑中見舞いを書く際は、日付は数字ではなく漢字となりますので注意しましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか?
暑中見舞いや残暑見舞いにも基本的なマナーがあります。
色々な例文もありますが「絶対にこれを書かないといけない」訳ではありません。
一番大切なことは「相手に喜んでもらう」言葉を書いて届ける事です。
あまり身構えず、相手のことを思い書いてみましょう!