賞状・表彰状の書き方|初めてでもわかる5つのポイント

賞状、感謝状のイメージ 書く | Writing

賞状を書かないといけなくなった際、「どうやって書けばいいの?」という方が多いのではないでしょうか?
学校のスポーツ大会の表彰やこども会のがんばったで賞、会社の永年勤続表彰等、その機会は実は少なくはありません。

近年は賞状作成ソフトやサービスが充実しており簡単に作成することができますが、受賞者にとっては思い出に残る特別なモノ。
せっかくなら心のこもった賞状を贈りたいですよね。

そこで、はじめて賞状を書く方でも書けるようになる、賞状の準備の仕方、書き方をご紹介いたします!

賞状の種類

賞状といっても、表彰状などその表題の種類はいくつかありますが、その違いをご存じでしょうか?
実は「賞状」というのは、表題のうちの一つでもあり、その他表題も含めた総称でもあります。

今回は代表的な3つを紹介します。

表題表彰シーン
賞状大会やイベントの成績を表彰するとき。スポーツ大会の順位、コンクールの優秀賞、その他〇〇賞(がんばったで賞)等
表彰状社会に大きく貢献したり、模範行動をしたりした人を称えるとき。会社の永年勤続表彰、定年退職、長寿のお祝い等
感謝状外部の人からの協力や善行に対して、お礼や感謝をしたいとき。寄付・募金に対して、お世話になった先生・講師に対して、功労賞等

賞状を書く際は、表彰シーンに合わせて適切に使い分けましょう。

賞状用紙の選び方

向き

賞状用紙の向きには横長のものと縦長のものがあります。

一般的に多く用いられているのは横長の用紙で、横長の賞状は本格的な印象を与えます。
用紙が横長の場合、文字は縦書きになります。
ひらがなや漢字といった日本語の文字は、縦書き用にデザインされているため、縦書きの方が書きやすい特徴があります。

対して、英式の賞状の場合は横書きになり、縦長の用紙を選ぶのが一般的で、縦長の賞状はカジュアルな印象を与えます。
賞状を渡す相手のお名前がアルファベットの場合、縦長の用紙を選んだ方が書きやすいでしょう。

しかし、絶対的な決まりはありませんので、お好みに合わせて書きやすそうな方を選びましょう。

◎まとめ

    横長の賞状:主流、本格的に書きたい、縦書き

    縦長の賞状:受賞者名が英語、カジュアルな賞状を作りたい、横書き

一般的に、白色かクリーム色がよく使用されます。 
白色は賞状に用いられることが多いです。様々な場面で使いやすいので、迷ったら白色にしておけば間違いないでしょう。

対して、クリーム色は表彰状や感謝状で用いられることが多く、白色よりも特別感を抱かれやすいです。

しかし、用紙の向きと同様に、明確に色の使い分けが決まっているわけではないので、好みに合わせて選んでも問題ありません。

◎まとめ

  白色:一般的な色、賞状におすすめ

  クリーム色:特別感を与える色、表彰状・感謝状におすすめ

サイズ

A3やA4など様々なサイズがありますが、一般的な決まりは特にありません。

A3と表記されていても、メーカーによって若干の差があります。
また、額縁にピッタリ収めるため、少し大きめサイズに設定されていることもあります。

下の表で、使用シーンに対するおすすめサイズを紹介しますので、参考にしてみてください。

表彰シーンおすすめサイズ
永年勤続会社の、定年退職の表彰状A3
寄付、募金に対する感謝状A3
公式大会の賞状A3
学校行事、クラブの賞状B4
長寿のお祝いの表彰状B4
お世話になった先生・講師への感謝状B4
カジュアルなイベント等の賞状A4
こども向けのがんばったで賞B5

この表を見てわかるように、用紙のサイズが大きくなるほど厳格な賞、小さくなるほどカジュアルになる傾向がありますので、賞の内容に合わせてサイズを決めましょう。

賞状の書き方

賞状は下記の8つの項目で構成されています。

①表題
②受賞者名
③主文
④年月日
⑤会社名、組織名
⑥所属、役職
⑦贈呈者名
⑧印鑑

賞状の構成

では、実際に賞状を書いてみましょう!

今回は、会社の永年勤続表彰を例に、5つのポイントに分けて紹介します。

【準備するもの】

・筆ぺん(記事の最後におすすめの筆ぺんをご紹介!) ・賞状用紙 

・鉛筆、シャープペンシル ・消しゴム ・大きめの定規

1.主文を考える

主文は主に2文で作成します。

1文目は、「あなたは」(またはあなたに準ずる呼称)からはじまり、受賞者がどんなことをしたのかを分かりやすく簡潔に書きましょう。

2文目は、「よって」からはじめ、1文目を称えましょう。

ここで注意したいのが、表題によって文末が決まっています。

賞状→賞します

表彰状→表彰します

感謝状→感謝の意を表します

表題に合わせて文末を変えましょう。

◎今回は、このような表彰状を作成していきます!

表彰状の下書き

2.レイアウトを決める

下書きの前に、まずは文字をどの位置に書くのか、レイアウトを決めましょう。

鉛筆と定規を使って“薄く”線を引いていきます。(最後に消しゴムで消すためです。)

この手間が賞状をきれいに書くポイントです。

手順

1.中心線(横線)を引きましょう。

下書き(中央線)

2.外枠線を引きましょう。

文字を書かない余白の部分を作ります。上下、左右それぞれが均等になるように線を引きましょう。

用紙の大きさにもよりますが、上下は10~15㎜ほど、左右15~25㎜はあけるとよいでしょう。

下書き(枠線)

3.賞状を3つに分けるように、2本の縦線を引きましょう。

賞状全体を①表題、受賞者名 ②主文 ③年月日、会社名・組織名、所属・役職、贈呈者名 の3つに分けます。

目安としては、①と②が大きめで同じ大きさ、③が小さめです。

下書き(分割)

4.細かいレイアウトを決めつつ、文字の中心線(縦線)を引きましょう。

実際の文字の大きさや余白をイメージしながら中心線を引きます。

文字の大きさがわからなくなる時は、行の頭の文字を丸で表してスペースを取りましょう。

自信がない方は1文字ずつマス目を書くのもよいでしょう。

文字の書き出しの位置は下画像を参考にしてください。

下書き(文字線)
賞状のレイアウト

文字の大きさ

上から文字が大きい順に紹介していきます。

文字の大きさ(表)
文字の大きさ

3.下書き

先ほど作成したレイアウトに沿って、文字を鉛筆で書いていきます。 レイアウト線と同じように、薄く書きましょう。

鉛筆で下書き

ポイント

書体は楷書がおすすめです。
 贈呈者や受賞者が読みやすい字を心がけましょう。

【受賞者名】
受賞者名には「様」「殿」といった敬称を付けましょう。

【主文】
「、」「。」といった句読点や「」等の記号は付けないようにしましょう。
 賞状では句読点は付けないのが慣わしです。

文頭は1字下げせず、高さをそろえましょう。
 書き出し、改行時でも文字は下げません。

改行は1回までです。
 「よって」などの2文目に移る時のみにしましょう。

助詞が文頭に来ないようにしましょう。
 熟語の途中や助詞が行の頭に来ないように、一行の文字数を調整しましょう。

【年月日】
表彰を行う日の日付を記入します。
元号、漢数字表記で「十」を用いましょう。
 例)令和五年七月三十一日

4.本番書き

下書きを筆ぺんでなぞります。

ここで失敗すると最初から書き直しになってしまいます。
緊張しますが、気を抜かずに丁寧に清書しましょう!

筆ぺんで清書

手順

1.下書きを筆ぺんで上からなぞりましょう。
  このとき、左側(贈呈者名)から書きましょう。

2.インクを乾かします。

3.インクが十分に乾いたら、消しゴムで下書きとレイアウト線を消しましょう。

コツ

・左側(左利きの方は右側から)から書きましょう。
 インクが手について賞状を汚さないようにするためです。

5.印鑑を押す

最後に印鑑を押して完成です。
(カジュアルな賞状の場合は省略することもあります。)

使用する印鑑は、会社印や社長印といった角印を使用します。

押す位置

・贈呈者名の下と印鑑の上辺を合わせます。
 中央揃えです。

・印鑑が大きい場合、贈呈者名と重なっても大丈夫です。

・賞状の枠の模様に印鑑が重ならないようにしましょう。

印鑑のレイアウト

失敗しないための手順

1.印鑑を逆さまにして、押印したい位置に合わせます。

2.その印鑑の位置を鉛筆で印をつけます。(上下左右の位置がわかるように)

3.印に合わせて印鑑を押します。

賞状の完成

賞状、感謝状の見本

 解説では永年勤続の場合の表彰状の書き方についてご紹介しました。

賞状、感謝状の場合の出来上がり例も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

賞状

賞状の例

感謝状

感謝状の例

賞状におすすめの筆ぺん

  さいごに、賞状を書くときにおすすめの筆ぺんをご紹介します。

◎初心者、ストレスフリーに書きたい方におすすめ 「くれ竹美文字 完美王」

完美王の画像

ストレスなし 押さずに書ける墨インク。毛筆タイプで、インクの量を調節することなく、すらすら書けます。

従来の筆ぺんのように本体を押してインクを出す必要がないので、インクのぼた落ちが発生しません。

【賞状作成におすすめのぺんの太さ】

・極細:小さい賞状~普通サイズの賞状に

・中字:大きい賞状、表題書きに

◎従来の筆ぺんに慣れている方におすすめ 「くれ竹筆」

くれ竹筆の画像

トメ・ハネ・ハライが思いのまま。復元性・耐久性抜群の毛筆タイプです。

本体を押して自分でインクの量を調整できるので、思い通りの字が書けます。穂先の種類も豊富です。

【賞状作成におすすめのぺんの太さ】

・極細(24号):小さい賞状~普通サイズの賞状、細かい文字に

・中字(22号):普通サイズ~大きい賞状に

・中太(25号):大きい賞状、表題書きに

おわりに

  いかがでしたでしょうか?

  賞状を書く際には基本的なマナーや、きれいに見せるレイアウトがあります。

  ぜひ、贈る相手が喜ぶような心のこもった賞状を書いて表彰しましょう!

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